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レム睡眠とノンレム睡眠とは?夢との関係

公開日: : 睡眠に関する基礎知識

rem_dreamphoto credit: Express Monorail via photopin cc

レム睡眠・ノンレム睡眠は哺乳類特有

哺乳類の睡眠状態は、おおまかにレム睡眠とノンレム睡眠の2つに分類されます。レム睡眠の「レム」はREM(Rapid Eye Movement)のことを指しており、急速に眼球が動く睡眠状態のことです。逆に眼球が動かない状態をノンレム睡眠といいます。

犬や猫を例に考えてみましょう。脱力して横になり眠っているとき、まぶたやひげが動いていることがあります。このとき、じっくり見ると目玉もすばやく動いているはずです。これがレム睡眠です。一方、うずくまって動かずにスヤスヤと寝息を立てて眠っているときは眼球が動いておらず、ノンレム睡眠の状態となります。

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睡眠はほとんどがノンレム睡眠

目をしっかりつぶって、ぐっすりと寝息を立てて寝ている状態がノンレム睡眠です。一晩の約80%がこのノンレム睡眠となります。そして、呼吸が浅くまぶたが動いている状態がレム睡眠となり、残りの20%が該当します。

レム睡眠とノンレム睡眠の判定は、脳波や眼球運動、心電図などで測定する睡眠ポリグラフ検査が利用されます。健康な成人男性の睡眠ポリグラフによるデータは下の図のようになります。

sleepgraph

このグラフからは、入眠からすぐにノンレム睡眠に以降し、90分から120分周期でレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すことがわかります。ただ、レム睡眠は1回あたり40分程度と短く、基本的にはノンレム睡眠の状態です。ただ、覚醒直前はレム睡眠が長く現れています。

レム睡眠は夢を見る睡眠

知っている人も多いと思いますが、レム睡眠中は「夢を見る睡眠」となります。レム睡眠時の脳波はまどろんだときと同じ状態を示し、覚醒時と比べてもわずかに脳の機能が低下した程度となるため、夢を見ることが可能となるのです。

ですが、この状態だとわずかな刺激でも覚醒してしまいそうです。しかしそうはならないのには秘密があります。というのも、レム睡眠時は外からの感覚をシャットアウトする仕組みが動作しているのです。

聴覚のシャットアウトがわかりやすいでしょう。起床時は鼓膜が振動すると耳小骨を通じて内耳に音が伝わり、脳が音を検知します。ところが、レム睡眠時は耳小骨の筋肉が緩んで内耳に音が伝わらないため、脳が音を検知することがありません。

筋肉の機能はほとんど停止している

レム睡眠は浅い睡眠のため、脳がある程度機能しており、夢を見ることができます。しかし、逆に全身の筋肉はほとんどまったく動作しておらず、脱力することがわかっています。唯一、呼吸に関連する筋肉は脱力せず、わずかに動作しているため呼吸をすることはできます。

余談になりますが、レム睡眠の状態で覚醒すると金縛りになることがあります。これは、全身の筋肉が脱力して動かない状態なのに脳だけ覚醒してしまい、意識はあるのに体がまったく動かない状態なのです。

覚醒直前はレム睡眠が多く現れていますが、これは覚醒に向けた準備と言えるでしょう。レム睡眠時は脳が多少機能している状態なので、スムーズに覚醒することができるからです。これは実験でも証明されており、レム睡眠とノンレム睡眠の状態の人を起こす実験をした際、レム睡眠の人のほうがすっきりと速やかに目覚めたことが報告されています。

まとめると、レム睡眠の意味とは、筋肉を働きを抑制し、骨や筋肉などを積極的に休めることにあるのです。そのため、全身の筋肉が脱力できない状況、例えば電車の中で座った状態などでは、レム睡眠に移行することはありません。

ノンレム睡眠は

レム睡眠は骨や筋肉を休める睡眠です。なので、ノンレム睡眠はその逆となり、脳を休める睡眠となります。例として電車で居眠りしている状態を考えます。このとき、居眠りはしているものの、姿勢はなんとか保つことができています。つまり、筋肉の動きはある程度残っており、脳だけ眠っている状態なのです。

>>電車の中で猛烈に眠くなるのはなぜ?

ノンレム睡眠には段階がある

先ほど紹介した睡眠ポリグラフの図を見てもわかるとおり、ノンレム睡眠にはいくつかのステージがあります。これは睡眠の深さを示しており、ステージが進むにつれて深い眠りとなります。電車の中でうたた寝しているときに、車内のアナウンスでちゃんと起きられることがありますが、これは睡眠が浅かったために駅名アナウンスを認知できたことが原因です。

しかし、眠りが深くなって睡眠ステージが上がるとそうはいきません。首も姿勢が保てなくなってだらりと下がり、駅名アナウンスにも気づかなくなります。多少の物音では起きないため、大きな声で呼んだり、体を揺さぶる必要があります。電車で乗り過ごしてしまうのは、ノンレム睡眠が深いステージまで進んでしまっているからなのです。

レム睡眠とノンレム睡眠の意味とは

爬虫類などの動物には、単に筋肉を休める睡眠があるだけです。しかし、哺乳類にはレム睡眠とノンレム睡眠という分類がうまれました。これは、脳が発達したために、脳を休ませる機能が必要になり、ノンレム睡眠が編み出されたということなのです。脳が大きくなって機能が高まった分、十分に休ませる必要があるため、ノンレム睡眠によって脳に休息を与える必要があるのです。また、ノンレム睡眠の間は筋肉の働きを残しておくという仕組みは、外敵から襲われたときにできるだけすばやく動けるようにするという意味もあったと考えられています。

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