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睡眠不足は健康被害だけでなく経済的損失を生み出す

公開日: : 最終更新日:2014/06/12 睡眠に関する基礎知識

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不眠不休で働いても稼ぎはよくならない

日本では、睡眠不足になっても眠らずに働き続けることが大事とされる考え方が根強く残っています。ここ数年でブラック企業という言葉が生まれましたが、これも睡眠時間を削ってでも残業して働くことが美徳とされているために、社員が不眠不休で働かされている会社を見過ごしてきたのが原因でしょう。

そうでなくても、現代社会は24時間休まず動いています。そのため、いろいろな職業で夜勤やシフト勤務が行われるようになっています。

こういった人たちは、一般的な時間帯に睡眠することができません。そのため慢性的な睡眠不足となりやすいですが、根性で乗り切ろうとしてしまいがちです。しかし、いくら気力があっても、普段なら考えられないようなミスが発生することはデータからも明らかです。

アメリカのスリーマイル島原発事故やアラスカ沖のタンカー座礁事故などの人災事故は早朝の時間帯に起こっています。つまり、無理のあるスケジュールの睡眠不足によるヒューマンエラーが主な原因であったことが示されているのです。徹夜をすると、ビールを大びん一本飲んだときと同じくらい判断力が下がることが実験によりわかっています。つまり、これらの事故が起きたとき、作業員は飲酒をしたのと同じ状態で作業していたのと同じ状態になっていたのです。

アメリカでは、すでに睡眠不足によるヒューマンエラーの経済的損失についての研究がおこなわれており、年間10兆円の損失があると試算されています。

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睡眠不足を解消することで仕事の効率が上がる

残業が多い人の特徴として、「自分は時間の管理が苦手だ」と考える人が少なからずいることが挙げられます。時間の管理がうまくないから、その分残業をして取り戻さないといけないと思っているのです。

ところが、実際は因果関係が逆になっていることが多いのです。つまり、残業によって生体リズムが乱れ、睡眠の質が下がっているために脳の働きが悪くなり、作業効率が落ちて残業しないと仕事が終わらなくなってしまうのです。

実際、朝起きたときにつとめて日光を浴びるようにし、メラトニンを減らして生体リズムを戻すことで解決した例もあります。睡眠の質が高まることにより、前頭葉の働きが改善し、必要な作業の取捨選択ができるようになったのです。その結果、仕事で十分な能力が発揮できるようになったそうです。

>>体内のメラトニンが増減する仕組み

この例の場合、経済的損失は「残業による無駄な作業時間」ということになります。これが解決されたことにより、より質の高い仕事ができるようになり、経済的効果を生み出すことができるようになります。

また、生体リズムの改善によって、朝が弱い子供が自分の力で起きられるようになった、などの例もあります。この場合、「朝の忙しい時間に子供を起こす手間」が経済的損失となりますが、これがなくなることによって朝を有意義に過ごすことができるようになり、経済的効果が生まれます。

つまり、睡眠不足による経済的損失はなにもビジネスに関わる部分だけでなく、誰にでも起こりうることなのです。そこを改善することによって、健康面だけでなく、経済面でも効果を得ることができます。

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